一階部分の梁は台持ち継ぎで継がれ、その上に2階部分の柱がのります。 一般的な台持ち継ぎは、ダボとボルトで留められますが、ここでは、芯に柱からの長いほぞが梁の上場ないし途中まで通っています。 これは、代々大工職人の熊谷棟梁の先代のおじいさんが考え出した仕掛けだそうです。 芯に下の柱の長いホゾが通っているのですから、抜けることは絶対ありません。 またねじれに強いねばりのある仕掛けになっています。 台持ち継ぎ自体が、 繊細で精度の高い技術を必要とする為、プレカットではできない継ぎ手ですが、この仕事は更に、刻みの手順や穴のあけ方など熟練のノウハウと手間のかかる仕事で、今の時代に手がける人は少ないそうですが、後世にも繋げていきたい、真に木の性質を見抜いた、大工職人の知恵です。